「筋トレ前のストレッチって逆効果なの?」
「筋トレ前はどんなストレッチをすればいいの?」
「効果を高めるためのストレッチ方法を知りたい!」
上記でお悩みではありませんか?
実際に現状「筋トレ ストレッチ」等と検索しても、ジムでの運動経験がない人が執筆した信憑性に欠ける記事や専門家が執筆した解読が難解な記事しかなく、素人が目にしても理解できない記事が多いです。
パーソナルジムの実店舗「ダイエットパートナー」の運営も行い、数々の健康改善のお手伝いをしている株式会社FiiTが筋トレとストレッチの関係性について分かりやすく簡潔に解説します。
筋トレにおけるボディメイクに日々励んでいる人は、この記事を全て読み込むことで、筋トレとストレッチの関係性に関する理解を深め、より良いボディメイクの手助けとなることをお約束します。
筋トレ前にストレッチをすべきなの?
ジムや自宅で日々筋トレを行なっている人の中には、「筋トレ前にストレッチってすべきなの?」と疑問を抱く人も多いはずです。筋トレ後のクールダウンとしてストレッチを取り入れることの重要性は周知されていますが、筋トレ前のストレッチに関しては、十分に周知されていません。
結論から述べると、筋トレ前であってもストレッチは実施するべきです。ただし筋トレ前と筋トレ後に行うべきストレッチの種類には違いがあります。詳しい違いについては後ほど解説しますが、筋トレ前に静的ストレッチ(一般的なストレッチ)を行うのは適していないので注意しましょう。
また筋トレ前に行うストレッチは、柔軟性の向上や疲労回復の促進が主とした目的ではなく、あくまで怪我の予防やウォーミングアップを目的としたものになります。筋トレ前と筋トレ後に行うストレッチでは、目的自体も異なるので、注意が必要です。
ストレッチの種類
まずはストレッチの種類について解説していきます。
動的ストレッチ
動的ストレッチは、別名『ダイナミック・ストレッチ』と呼ばれており、アスリートが運動前に取り入れているストレッチ方法です。聞きなれない言葉かもしれませんが、近年では動的ストレッチの重要性は、静的ストレッチよりも高まっています。
動的ストレッチは、筋トレ前に行うのがおすすめのストレッチ方法です。一般的に理解されるストレッチとは異なり、反動を使ったりジャンプしたりと、体を動かしながら行うのが動的ストレッチの特徴です。
動的ストレッチは、ウォーミングアップや準備体操として行うもの。ラジオ体操やブラジル体操なども、動的ストレッチに含まれます。リズミカルに体を動かすことで体温を高める怪我を予防すると同時に、筋肉をほぐし柔軟性を向上させることが可能です。
静的ストレッチ
静的ストレッチは、その名の通り「ゆっくりと体を伸ばしながら行うストレッチ」のことです。座位のまま行うことが多く、一般的に“ストレッチ”と呼ばれるものは、この静的ストレッチを表しています。
静的ストレッチは、動的ストレッチとは異なり、筋トレ後に行うのが理想です。ゆっくりと体を伸ばしていくことで、血流を促進させ、柔軟性の向上と共に傷ついた筋肉に栄養素を素早く届けることができます。
また静的ストレッチを行うことによって、『副交感神経』が刺激され、リラックス効果を得ることも可能です。お風呂上がりや就寝前に静的ストレッチが推奨されるのは、静的ストレッチでリラックスに重要な副交感神経を刺激できることにあります。静的ストレッチは、筋トレ後のクールダウンに最適です。
筋トレ前の動的ストレッチで得られる効果
筋トレ前の動的ストレッチで得られる主な効果を解説します。筋トレ前の動的ストレッチで得られる主な効果は、以下の3つです。
- 怪我の予防
- パフォーマンスの向上
- 気持ちの切り替えに繋がる
順に深堀して解説していきます。
怪我の予防
筋トレ前にストレッチを行うことにより、怪我の予防を行うことが可能です。特に怪我の予防には、静的ストレッチよりも動的ストレッチが有効であると言われています。
ジムで行うウェイトトレーニングをはじめとした筋トレは、関節や筋肉を大きく稼働させて行うものです。筋トレはボディメイクに絶大な効果を与える一方で、関節や筋肉にかかる負担も大きくなります。つまり筋トレ前に十分な準備がされていないと、怪我のリスクも高まるです。
動的ストレッチを筋トレ前に取り入れることで、全身の血流を促進させ、体温を高めることができます。関節や筋肉も大きく稼働されるので、筋トレ前のウォームアップとして最適です。怪我をせず、より効率的にボディメイクを成功させるためにも、動的ストレッチを運動前に取り入れましょう。
パフォーマンスの向上
動的ストレッチを筋トレ前に取り入れることによって、筋トレのパフォーマンスを高めることが可能です。動的ストレッチによって体温が高まれば、より高いパフォーマンスを発揮することが出来るでしょう。
筋トレのパフォーマンスを高めるためには、まず十分に体温を高めることが必須です。体温が十分に高まれば、筋肉の可動域と出力が大きくなるため、より筋トレの効果を高めることができます。
ただし体温を高める目的で、筋トレ前の動的ストレッチをハードに行う必要はありません。ウォーミングアップのための動的ストレッチで疲労が溜まることのないように注意しましょう。
気持ちの切り替えに繋がる
筋トレ前に動的ストレッチを行うことにより、気持ちの切り替えを行うことができます。ウォーミングアップの目的で行う動的ストレッチは、体だけでなく心の準備にも繋がるのです。
よくプロ野球選手がバッターボックスに入る直前に、ストレッチを行う様子を見ることがあるかと思いますが、これには体をほぐすだけでなく、心のスイッチを入れる目的があると言われています。
筋トレ前にストレッチを行うことで、より集中した状態で種目をスタートさせることが出来るはずです。筋トレ前のストレッチが習慣に慣れば、ストレッチなしでは集中できない心境を感じることが出来るでしょう。
筋トレ前にストレッチを行う際の注意点とポイント
次に筋トレ前にストレッチを行う際の注意点とポイントについて解説していきます。
筋トレ前にストレッチを行う際の注意点とポイントは、以下の通りです。
- 動的ストレッチを実施する
- 短時間でテンポよく行う
- 丁寧なフォームで行う
順に深堀して解説していきます。
動的ストレッチを実施する
筋トレ前には、静的ストレッチではなく、動的ストレッチを行うようにしましょう。静的ストレッチを筋トレ前に行うと、トレーニングにデメリットを与えることもあるので注意が必要です。
静的ストレッチは、リラックスをもたらす副交感神経を優位にする可能性があるため、基本的には筋トレ前ではなく、筋トレ後に行うのがおすすめ。もちろん静的ストレッチはボディメイクにとってメリットももたらすので、筋トレ後などには積極的に取り入れましょう。
動的ストレッチは、心拍数を高めることに繋がる交感神経を優位にする効果が期待できるので、筋トレ前におすすめです。タイミングによって、実施するストレッチの種類を取捨選択することが大切になります。
短時間でテンポよく行う
動的ストレッチを筋トレ前に行う場合には、短時間でテンポよく行うことが大切です。長時間のストレッチは、筋トレに対する集中力を減退させてしまうので避けましょう。
筋トレ前に行うストレッチの目安時間は5分〜10分です。動的ストレッチは短時間でも十分に体を温めることが出来るので、基本的には10分以上の時間は必要ありません。
ただしスクワットやデッドリフトなど強度と怪我のリスクが高い種目を実施する場合には、いつもより入念にストレッチを行うことを推奨します。筋トレ前にどのくらいのボリュームのストレッチを行うべきは人によって異なるので、もし不明な場合は最寄りのトレーナーに相談してみてください。
丁寧なフォームで行う
筋トレ前にストレッチを行う場合には、ストレッチのフォームにも留意することが大切です。面倒だからとストレッチのフォームを適当にしてしまうと、ストレッチの効果を十分に得ることができません。
特に今までストレッチの経験や、ストレッチの指導を受けたことがない人は要注意です。ストレッチのフォームは筋トレフォームと同じで非常に奥深く、素人が簡単にマスターできるものではありません。
動画や画像を一度見ただけでは、正しいストレッチフォームを身に付けることは困難でしょう。特に初心者は、見様見真似でストレッチを行わず、プロのトレーナーに相談することをおすすめします。
筋トレ前におすすめの動的ストレッチ
最後に筋トレ前におすすめの動的ストレッチを部位ごとに紹介します。
筋トレ前にストレッチを導入することを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
首の動的ストレッチ
首の動的ストレッチは以下の手順で行います。
- 首を前後左右にそれぞれ10回ずつたおす
- 首を時計まわりに3回ゆっくりま回す
- 首を反時計周りに3回ゆっくり回す
首の動的ストレッチは非常にシンプルで、手軽にできます。注意点としては、首を激しく動かし過ぎないこと。首の腱を痛めし舞う可能性が高いので、ゆっくりと動作を行いましょう。
肩甲骨の動的ストレッチ
肩甲骨の動的ストレッチは、以下の手順で行います。
- 肘を軽く曲げて、手を肩のあたりに置く
- 体幹をまっすぐに保ったまま、肘で円を描くように肩から大きく回す
- 2.の動作を左右それぞれ10回繰り返す
肩甲骨の動的ストレッチは、上半身のトレーニングを行う際には、欠かせない種目。特に『ローテーターカフ』と呼ばれる肩のインナーマッスルは柔軟性が低下すると痛めてしまう可能性が高い筋肉です。動作自体も簡単なので、ぜひ上半身のトレーニング前には取り入れてください。
背中・脇腹の動的ストレッチ
背中・脇腹の動的ストレッチは以下の手順で行います。
- 両腕を真上に伸ばす
- 両手の指を絡め、手のひらを上向きにする
- 上半身をゆっくり左右に倒す
- 3.を左右10回ずつ繰り返す
背中・脇腹のストレッチは、ベンチプレス・スクワット・デッドリフトなどフリーウェイトトレーニングを行う人におすすめのストレッチ種目。背中や脇腹を怪我しないためにも、ぜひ実施してください。
腰の動的ストレッチ
腰の動的ストレッチは以下の手順で行います。
- 立った状態から両腕を前方に置く
- 股関節から上体を前に倒し、バウンドさせる
- 2.を10回繰り返す
前屈の動作を繰り返し行うストレッチ法です。腰は運動を行ううえで、重要な部位。特にデッドリフトやスクワットなど腰への負担が大きい種目を実施する人は、積極的にこのストレッチを実施してください。
股関節の動的ストレッチ
股関節の動的ストレッチは、以下の手順で行います。
- 壁などに手をつき身体を支える
- 膝を軽く曲げ、大きく円を描くように股関節から回す
- 2.の動作を左右ともに10回ずつ繰り返す
股関節の動的ストレッチは、怪我の予防にぜひ取り入れて欲しいストレッチ種目です。股関節は上半身・下半身のトレーニングともに動作の軸となる体の部位。股関節を怪我してしまうと一気にトレーニングのパフォーマンスは低下します。動作自体も手軽で簡単なので、トレーニング前には必ず実施してください。
大腿部の動的ストレッチ
大腿部の動的ストレッチは以下の手順で行います。
- 腰を曲げて足首をつかむ
- 頭の位置は動かさずお尻の位置を上げる
- 足首から手を放し、動作前の状態に戻る
- 1.~3.を10回ずつ繰り返す
大腿部のストレッチは、主に太ももの裏(ハムストリングスや大腿二頭筋)を狙って行います。特にハムストリングスの筋肉は、下半身の中でも怪我をしやすい部位。下半身のトレーニングを行う前には必ず実施しましょう。
アキレス腱の動的ストレッチ
アキレス腱の動的ストレッチは以下の手順で行います。
- 左右いずれかの足を後ろに出す
- ストレッチさせる
- 1.で出した足を動作前の位置に戻す
- 1.で行ったのと反対の足で1.~3.を繰り返す
- 1.~4.の動作を左右それぞれ10回繰り返す
アキレス腱をストレッチさせるための方法です。アキレス腱の怪我は突発的に起こってしまうことが多いので、しっかりと動的ストレッチでウォームアップを行っておきましょう。
筋トレ前にはストレッチを積極的に行うことが大切
今回は筋トレ前にストレッチを行うことの重要性と効果、さらに具体的なストレッチの方法を解説しました。
本格的なボディメイクを成功させたいなら、筋トレ前にストレッチを実施しない手はありません。
ぜひ今回の記事を参考に、筋トレ前にストレッチを取り入れ、よりよいフィットネスライフを過ごしてください。