中野の病院「医療法人社団アダット　中野訪問クリニック」

患者さんご自身でも家族でも、まずはご相談いただければと思います。相談から初診までの早い対応が当院の強みだと思っています。一度診てみて、より専門的な対応が必要な場合は専門のクリニックを紹介することもできますし、入院・退院の支援、各機関との橋渡しもできます。訪問診療の医師が窓口となって橋渡しをする、それも私たちの役目だと思っています。医師というと、威厳があって相談しづらいという声を耳にします。医療・介護の場では、どうしても医師主導で治療が進むことが多かったかもしれません。在宅医療では、私たちは、いちスペシャリストとして存在し、選択肢を提案したうえで、最後の選択は本人・家族が決めるということを手助けする立場です。

実際の診療では、内科的な処置だけでは解決できない痛み、苦しみというのがあります。例えば、痛みがあると気分が落ち込む、落ち込むから痛みがひどくなる、というようなことです。そのような場合、しっかりと患者さんの話を聞き、信頼関係を築くことが大切です。患者さんの社会的、精神的な苦しみを理解せずに内科的な治療をしてもなかなか改善に向かわない時、精神面のケアを十分にした上で、診療を行うとうまくいくこともあります。うつ病・統合失調症・認知症のほか、65歳以上の方でうつ病を発症している方は、生活が成り立たず、身近な人が心配をしても受診に至らないことも。すべての人に適切な医療を届けたいというのが私たちの願いです。家族の依頼を受けて支援に入ることも、訪問診療には求められていると感じます。

いざという時のために、普段から主治医を持ちましょう。1人の先生が健康なうちから診ていることで、気づける変化があります。将来的なことを考えて、予防的に早めに訪問診療を入れるというケースも今後は増えていくと思います。それから、在宅医療に関する相談もよく受けます。医療の専門的なケアは、私たちに任せてください。自分で看たい、一緒に過ごしていきたいという家族の想いさえあれば、在宅医療は成り立ちます。その選択肢をつくるために、私たちは頑張っています。ご本人の想い、家族の思いを最優先に、全力でサポートしていきます。